まずは檜(ヒノキ)というものが何なのかを考える。

檜について

ヒノキ科に属する常緑高木です。ヒノキ科とは針葉樹の科で世界のあちらこちらでヒノキ科の色々な種類の木が生えている。有名な木で言えばスギもヒノキ科になる。常緑とは1年中 緑の葉をつけ、高木とは10m以上の木を言う。檜(ヒノキ)は大体20〜30mのものが多く、最長50mや直径2.5mのような大きな檜(ヒノキ)も存在するらしい。

分布について

ヒノキ科の檜(ヒノキ)は日本と台湾のみに分布し、日本の福島県より南に分布している。それ以上、北に行くと檜(ヒノキ)は寒さに耐えれず、同じヒノキ科の杉やヒバが生息する。台湾では変種のタイワンヒノキ(タイヒ)というものが分布しており、日本の檜(ヒノキ)よりやや重硬で脂分が多い。切断や削り、加工などは容易にできる。日本の檜(ヒノキ)同様に独特に香りがし、大きな木が多いため神社仏閣に利用されることもあったが、現在は伐採禁止のようである。

檜(ヒノキ)の生息域について

檜(ヒノキ)は乾燥した水はけの良い尾根筋の岩場などに生息しています。昔から「谷にスギ」「尾根にヒノキ」といった植林による植え分けもされております。

樹齢について

日本では有名な木曽檜(ヒノキ)というものがあり、木曽地方に400年近い檜(ヒノキ)が生息している。タイワンヒノキは1000年以上の木が生息しているようだ。

建材としての檜(ヒノキ)について

日本では建材として最高品位や最高品質としてされており、古くより宮殿建築や神社、仏閣で使われていた。また加工が用意で日本人好みの香りが長期で楽しめるため建材として人気である。

檜(ヒノキ)を建材や他の用途に使うまでの処理

檜(ヒノキ)を伐採後、葉枯らしを行います。材質の低下を防ぎ、また重量も軽くなるため、そして輸送しやすいように葉枯らしを行います。トラックやヘリコプターを利用し製材所まで運びます。製材所で伐採された丸太の皮を向きます。その後、製材されます。木はたくさんの水分を含んでいるので、しっかり乾燥させてようやく木材として使用することができます。

檜(ヒノキ)の強さ

檜(ヒノキ)は伐採後、100年以上の間は少しずつ強くなり、その後、ゆっくりと弱くなるようです。檜で建てられた法隆寺は1000年以上経った今でも昔と同じ強度で現存している。

檜の語源

すぐに火がつくので「火の木」や太陽を表す尊いという意味で日「日の木」という説もある。

「桧」は「檜」の略字です。

「桧」と「檜」

「桧」は「檜」の略字です。新字の「桧」と旧字の「檜」。建築業界では植林材を「桧」とし、天然材を「檜」と書くと言われることもありますが地方ごとで違うようなので定かではありません。ちなみに両方、人名に使えます。卓球業界では商品紹介コメントで「檜」表記が6割、「桧」表記が4割となります。


卓球としての檜(ヒノキ)について

なぜヒノキを使うのか

檜(ヒノキ)は軽量な割に高反発ということがまず言えます。高反発なのに球持ちがよく打球感も心地よい。

シェークでは使わないのか

檜(ヒノキ)といえばペンラケットというイメージですが、シェイクでも存在します。アームストロングの「超特選カステリアン」「特選A圧縮5号」。ニッタクの「雅(みやび)」。コクタクの「尾州NO1スペシャリスト」すでに廃番となっているバタフライの「閃光MAX」やダーカーの「檜単板シェーク スピード90」は卓球界では今でも有名なラケットとして語り継がれています。ただし、現代のスピード卓球、ラバー重量の増加などの理由から板厚の分厚い、重いラケットは敬遠されるようになっております。

檜(ヒノキ)以外では単板はないのか

桂(カツラ)があります。日本全国の山間の湿り気の多い場所で生息し、成長が早く20mほどになります。桂(カツラ)の葉には芳香があり、キャラメルのような甘い香りと表現されることが多く、木自体も檜(ヒノキ)と比べ少しキャラメル色となります。檜(ヒノキ)よりも球離れが早く、硬い打球感が特徴となります。桂(カツラ)単板は卓球ラケットとしての人気はなく廃番になる恐れのあるラケットとなります。2020年現在ヤサカより販売されております。 檜(ヒノキ)の画像檜(ヒノキ) 桂(カツラ)の画像桂(カツラ)

檜(ヒノキ)単板と合板の違い

合板ラケットを使っていて檜(ヒノキ)単板で打ってみるとその打感や飛びの違いに驚愕する。檜(ヒノキ)単板での独特の爽快感、掴む感覚としての球持ちの良さ、合板では成し得ない違いを見せつけられる。檜(ヒノキ)単板と「同じ板の厚さ」「同じ重さ」に設定した合板でも単板と同じじゃないという疑問があります。全く別物です。打感は鉄のように硬く感じ、すぐにラケットから球が離れる感覚となり、「しなり」の無さをまざまざと感じます。そこで合板ラケットでも打球が当たる表面の木には檜を採用しているラケットも多数存在します。

木目について

柾目・・・切断面が縦方向にまっすぐな模様。材木の中心部分を製材した際にできる表面の模様になります。中心部分は目が詰まっているため、反りが出にくいという特徴があります。 1本の木の中心部分しか柾目として製材できないため生産量が少なくなります。柾目は板目よりも希少であり高価となる傾向にあります。卓球ラケットでは、木目がブレード面に対して垂直になっております。桧は寒いところで長い年月をかけて成長することで目の詰まった良い木材となります。

板目・・・材木の中心からずらした部分を製材した際にできる表面の模様になります。柾目材よりは反りや狂いが発生しやすくなります。卓球ラケットでは存在しません。

斜目(ハスメ)・・・建築用語では斜目という言葉がなく、卓球ラケットで用いられる用語となります。卓球ラケットでは、木目がブレードに対して垂直でないものを指します。

卓球ラケットとしての木目について

柾目・・・
卓球ペンラケットの柾目
木目(年輪)同士の間隔がきめ細かい、目の詰まったものがよく弾むものと言われております。柾目でも目の感覚が開いているもの(詰まっていないもの)は、きめ細かいものより打感が柔らかく弾みも抑えられ、こちらを選ぶユーザーも多くなりつつあります。

斜目(ハスメ)・・・
卓球ペンラケットの斜目
柾目と比べてほんの少し弾みません。目のすべてが斜目ではなく途中から斜目になるという場合もあり、柾目に比べ安定したボールが出しにくくなります。柾目と比べて安価なためエントリーユーザーには好まれております。。

卓球ペンラケットのサイド(横)の木目について

最近では柾目、斜目を気にされるよりもサイド(横)の木目を重要視される人も増えています。
ペン角型のサイド(横)のとてもきれいな木目
ペン角型のサイド(横)の少しきれいな木目
上側は中心に目が寄ってるのに対し、下側は目が少しズレている状況です。

木目の考え方

同じラケットで同じ重さ同じ板厚、同じ新しいラバーを貼った状態で、柾目と斜目、違いがわかるかという問題ですが、ほぼわかりません。もちろん打感は違うのでそこはわかるかも知れませんが、どちらが打ちやすいか判断することは出来ません。ただ、気持ちの問題がプレーに影響することは多分にありますので、気持ちで負けてしまう方には柾目、きれいなサイドの目を選べは良いかと思います。それよりもラケットの重量、板厚が自分にどれくらいのものが合うかのほうが重要です。それにプラスαとして木目を見てみてはいかがでしょうか。

檜(ヒノキ)の良いラケットが生産されない

昨今、卓球に適した檜(ヒノキ)が減少しています。しかも、ラケット工場が木を1本購入して、製材してみたところ卓球のラケットには適さないということも多くあります。製材しないと卓球に適した木かどうかわからないため価格の高騰が続いており、その悪循環からユーザーのもとにラケットがお届けできない状況がございます。

単板の読み方

「タンバン」と読む人が一番多く、卓球業界では「タンバン」と読むのが一般的です。「タンパン」と読む方がいますが甲板(カンパン)など「板」を「パン」とも読めますが、合板(ゴウバン)もしくは(ゴウハン)と読む人がおり、「ゴウパン」と読む人がいないため、「タンパン」と読まないほうが対極と合わせるために良いかと思います。建築業界では(ゴウハン)と読むことがありますが、「ゴウハン⇔タンハン」ということでタンハンとは読まないため、合板(ゴウバン)、単板(タンバン)と対比して読める「濁点」のほうが自然でしょう。

ペン単板が安く買える通販サイト

卓球99.com ペン単板 スピードシリーズ
ペン単板といえば一番の卓球メーカー「ダーカー」です。


檜(ヒノキ)の卓球ラケット

檜(ヒノキ)の単板ラケットを発売しているメーカー

バタフライ-サイプレスG-MAX。ニッタク-。ヤサカ。TSP。ダーカー。アームストロング。コクタク


最後に

自分なりのラケット

ペン単板をいくつも使うとわかることがある。「高級なラケットが使いやすいわけでない」。ラケットの形や重さ、重心、厚み、グリップの削り方によって、打感、球の飛びやスピード、球持ち、全てが全く異なることに気づく。結局、自分なりのマイラケットを色々なメーカーから選びながら卓球ライフを楽しんでみてはいかがでしょうか。